高校 京都南座で芸術鑑賞「超歌舞伎2022」を鑑賞しました

2022.9.22

9月20日・21日に京都南座において高校の芸術鑑賞を行いました。今年度は、中村獅童さんを座頭とする「超歌舞伎2022」の鑑賞をしました。超歌舞伎の鑑賞は、2年間に渡って新型コロナウィルスの感染拡大を受けて延期していました。また、20日の開催直前には台風14号の接近があり、交通機関の乱れも予想されており、幕が上がるまで不安の連続でした。結果、台風の影響も京都はほぼなく、当日念願叶って予定通り開催することができました。

中村獅童さんはこれまでの延期してきた無念の思いを理解していただいており、口上の中でも「夜中に何度も起きて窓の外を見た」と生徒たちに語り掛けてくれました。また、獅童さんは「君たちは、入学した時からマスクだったのかな?」と問いかけ、生徒も大きくうなずき「今日は超歌舞伎だから、いっぱい最後まで盛り上がっていこう」と生徒に寄り添う心を感じさせていただきました。

超歌舞伎は初音ミクさんとのコラボレーションで展開される舞台です。歌舞伎の決まりごとの上に、NTTの技術を利用した演出があります。リアルタイムで俳優だけを抜き出す「kirari!」を用いて行われる分身の術や空間を3Dデータ化し、映像を生成するダイナミックポリュメトリック技術を使い、屏風の中の初音ミクさんと蘇我入鹿が戦うといった最先端技術が見ることができます。また歌舞伎には、ご存じのように女性は出演せず、女形の俳優が演じますが、超歌舞伎では舞踊家は女性が演じます。超歌舞伎にあるのは「伝統は挑戦と革新の中から作り出される」という魂だと感じました。きっと生徒も感じてくれたのではないでしょうか。

オールスタンディングで最後は盛り上がり、2日間の公演を終えることができました。
中村獅童さんをはじめ、南座の皆様、ありがとうございました!

<生徒の感想>
・歌舞伎も超歌舞伎も初めて見たけれど、とても面白かった。最初の方の舞はとても綺麗で、相撲のシーンの前に歌ってくださったときは笑ったし、クライマックスの戦闘シーンは目が離せないほど引き込まれた。全体の物語の内容も掴みやすく、参加型ということもあり、初めて見た自分でもすごく楽しめた。中でも映像を使った演出は特に印象に残っており、本来は見えないはずのエフェクトや映像でしかできない分身の表現、カメラワークなど、とにかく迫力がすごくてドキドキした。「日本の伝統文化である歌舞伎」と「最先端技術であるボーカロイドのコラボ」と聞いたとき、まったく異なる分野に思える2つなのにそのようなことが可能なのか…?と思ったけれど、お互いの良い点をより活かすことができるような工夫がされていて驚いた。また、歌舞伎だけでなく、中村獅童さんの「諦めなければ、夢は必ず叶う」というお話を聞いて勇気をもらうこともでき、本当に良い経験を得ることができたと思う。次に機会があれば、絶対にまた超歌舞伎を見に行きたいです!(高2女子)

・人生で初めての体験をさせていただきありがとうございました。人の本気には感動すると改めて実感させていただきありがとうございました。とてもかっこよかったです。(高2男子)

・私たち高校三年生の代は、入学した時からずーっとマスク生活で、様々なことを制限され、苦しい思いをしてきました。高校一年生の時は、緊急事態宣言で入学式も延期、延期の繰り返し。やっとのことで夏に行われ、一年のほとんどがリモートで友達にほとんど会えない日々でした。高校二年生になってからは、徐々に行事が実施されるようになってきましたが、高校入学の時から楽しみにしていたビッグイベントNY研修が中止になり、クラスの中には中止の報告を聞き泣き出す子もいるぐらい、みんながっかりしていました。
コロナという未知のウイルスによって、大事な高校生活が我慢ばかりの高校生活でしたが、高校三年生になってからは体育祭、文化祭、そして今日の芸術鑑賞が、一部座席に制限はありましたが、いつも通り行われました。それがほんっとうに嬉しかったです。松竹株式会社さん、中村獅童さんはじめ出演者の皆さん、私たち立命館守山高等学校の生徒のために様々演出を工夫していただき、そして素晴らしい歌舞伎を見させていただける機会を作ってくださったこと、感謝でいっぱいです。一生忘れない素敵な思い出を作ることができました。
獅童さんの「夢に向かって突き進め」という言葉、とても心に響きました。大学受験までもう半年もなく、毎日焦りと不安でいっぱいですが、諦めなければ夢は必ず叶うという言葉に救われた気がします。弱い自分に負けることなく、どんな困難にも立ち向かい、必ず夢を叶えます。今日は本当にありがとうございました。またいつか、獅童さんの舞台を見れる日まで楽しみにしています!(高3女子)