高校SSH 令和6年度サイエンスキャンプ立山研修

2024.8.26

7月30日~8月1日にかけて、高校生の希望者を募り「2024年度 サイエンスキャンプ立山研修」を実施しました。理系3年生を中心とした20名の生徒が3日間の行程を無事に終えました。

1日目
初日は悪天候に見舞われ、有料道路が交通不可となる影響で、予定を急遽変更しました。立山から室堂バスターミナルまではケーブルカーで移動し、その後バスで宿舎の雷鳥荘へ向かいました。標高が上がるにつれて雨が強くなり、慣れない道や大荷物を抱えての移動は大変でしたが、無事に宿舎に到着しました。

夕食後には、富山県立カルデラ砂防博物館の福井幸太郎学芸員より、火山や氷河地形、登山ルートについての解説を受けました。

2日目
2日目は曇り空でしたが、1日目よりも景色が見え、霧の合間に広がる美しい自然に感嘆の声が上がりました。ペースにばらつきはありましたが、全員が山頂に到達しました。夕方には雲が晴れ、雷鳥荘から山頂が見えるほどの絶景が広がり、刻一刻と変化する空の色に感動し、思い思いに写真を撮っていました。

夕食後は、雷鳥荘支配人の中橋さんより、立山の四季の移り変わりや、山小屋の運営、山岳ガイドとしての経験について貴重なお話を伺いました。生徒たちは熱心に耳を傾け、他では聞けない内容に多くの学びを得ました。

夜は晴天に恵まれ、満天の星空が広がりました。ミルクを流したかのような天の川が肉眼ではっきりと見え、ほぼ全員が流れ星を目撃しました。プラネタリウムのような美しい星空に、生徒たちは寒さを忘れて感動していました。

3日目
最終日は雲ひとつない快晴のもと、室堂での自由散策とフィールドワークを行いました。1日目に予定していた弥陀ヶ原湿原と立山カルデラ砂防博物館も訪れ、立山の成り立ちや植生について学びました。予定変更があったにもかかわらず、スムーズな行動のおかげでほぼ定刻通りに帰路に着きました。

この3日間の体験は、教室では得られない、実際に見て、体感し、心を動かされる貴重な経験となりました。この経験が生徒たちの今後の糧となり、多様な思考に繋がることを期待しています。