山村和恵教諭が「第56回 中日教育賞」を受賞しました
2025.11.26
本校養護教諭の山村和恵先生が、「第56回 中日教育賞」を受賞しました。
受賞対象となったのは、「『デジタル保健室』の構築 安心して相談できる場所に」の取り組みです。
■ 生徒の声をつなぐ「デジタル保健室」
山村先生は、メタバースやAIを活用して生徒の悩みなどを相談することができるデジタル保健室を考案しました。生徒は匿名で相談を投稿でき、養護教諭やスクールカウンセラーが対応できる仕組みを整えています。誰もがつながりを感じられる居場所をつくりたいという思いから始まったこの取り組みは、コロナ禍で深刻化した孤独感の軽減にも寄与し、生徒の安心につながる教育支援体制を整えています。
■ 生徒、卒業生、教職員で支える新しい保健室のかたち
デジタル保健室は、ICT教育が進む本校の環境を活かし、教職員で情報を共有しながら迅速かつ的確に生徒支援を行うことを特徴としています。日常の小さな変化にも気づきやすくなり、全校的な見守りの体制強化にもつながっています。
山村教諭は次のように述べています。
「デジタルを通して生徒の声を拾うことで、みんなで見守る学校に近づいていると感じています。教職員や保護者、地域の方々と連携しながら、子どもたちの安心できる居場所をこれからも育てていきたいです。」
■ 立命館の理念と響き合う教育実践
本校では、ICTを活用した個別最適化学習や生徒会DXなど、新しい学びと教育支援を組み合わせた実践が進んでいます。今回の受賞は生徒中心の教育やウェルビーイングの向上を重視する立命館学園全体の方向性とも深く通じるものです。山村先生の取り組みは、デジタル技術の活用が効率化にとどまらず、人と人をつなぐ教育として広がる可能性を示しています。
■ 研究・教育の再結合に資する取り組みへ
本取り組みは、R2030グラスルーツ実践支援制度に採択されたことをきっかけに本格化しました。また、JST RISTEX「ケアの葛藤によりそい、ケアラーの社会的孤立・孤独を予防する包括的支援システムの構築」(代表:立命館大学産業社会学部教授 斎藤真緒先生)の研究プロジェクトにも貢献し、立命館が目指す次世代探究学園の実現に資する先進的な実践となっています。
■ 受賞概要
賞名:第56回 中日教育賞
主催:中日新聞社
授賞式:2025年10月27日(月)中日ビル(名古屋市)
受賞対象:「デジタル保健室」による生徒支援の実践
詳細:https://www.chunichi.co.jp/article/1151882?rct=c_education_award
本記事は、立命館学園広報「UNITAS」に掲載された内容をもとに再構成したものです。




