中高 びわ湖 水環境フォーラム 2026 in Moriyama を開催しました

2026.8.5

2026年7月25日、「びわ湖 水環境フォーラム 2026 in Moriyama」を本校にて開催しました。次世代を担う若者が中心となってびわ湖の水環境について学び、自然との共生を目指すビジョンを創造すること、そしてドイツの先進的な事例にも触れながら実践的な活動への展開を模索することを目的に、山岡記念財団様をはじめとする多くの団体・企業のご協力のもと実現したイベントです。
テーマは「持続可能な社会の実現に向けた『地域の水環境と暮らし』―地域で水環境を守る大切さを再認識し、今後の方向性について考える―」。当日は、発表者やフォーラムの運営を合わせて本校中高生約50名が主体的に手を挙げて参加してくれました。行政・研究機関、企業関係者など計158名が参加する大きなイベントとなりました。

4か月にわたる準備 ― 生徒が創った”自分たちのフォーラム”
このフォーラムの大きな特徴は、企画段階から生徒が深く関わってきたことです。「中高生が参加したいと思えるようなイベントにするにはどうすればいいか」を出発点に、4月当初から山岡記念財団の皆様と教員による会議に、企画運営を担う生徒6名ほどが加わり、本番を迎えるまで幾度となく話し合いを重ねてきました。
当日の司会も生徒が担当しました。第一部は高校3年生・中川瑛太さん、第二部は高校1年生・島津心温さんが務め、堂々とした進行でフォーラムを大いに盛り上げてくれました。

初回ミーティング時の記念写真

第一部:フォーラム(14:00〜15:25)
山岡記念財団雪野弘泰さん、守山市長森中高史さんのご挨拶でフォーラムが開会しました。第一部では、3つのテーマで発表が行われました。
• 「琵琶湖保全の取組について」 滋賀県琵琶湖環境部琵琶湖保全再生課 主査 間野智也 氏
• 「藻と人が共存する未来」 本校生徒 野村愛さん、平沼心結さん、福富さらさん、竹内 友凛乃さん
• 「PFASによる環境への影響について」 テュービンゲン大学(ドイツ連邦共和国・バーデン=ヴュルテンベルク州)理学部土壌環境センター ピーター・グラートヴォール教授

司会の中川くん

ピーター・グラートヴォール教授

第二部:ポスターセッション(15:35〜17:00)
第二部では、企業・行政・大学など多彩な団体によるポスター発表が行われました。

No. 団体 展示タイトル
1 滋賀県 琵琶湖環境部
琵琶湖保全再生課
第1回世界湖沼会議からWorld Lake Dayへ:琵琶湖保全に向けた滋賀県と住民の継続的な取り組み
2 滋賀県 琵琶湖環境科学研究センター 琵琶湖環境科学研究センターの活動紹介
(水質・植物プランクトン・大気モニタリング 他)
3 守山市 環境生活部 環境政策課 守山市~環境学習都市宣言の具現化に向けて~
4 テュービンゲン大学
地球環境研究センター(GUZ)
水循環における「永遠の化学物質」
5 京都大学
流域圏総合環境質研究センター
水再利用による水循環型社会の構築を目指して
6 本校 水上交通チーム(DAS LABとの共創型探究プロジェクト) 環境への意識を変える~水上交通=環境への意識改革~
7 DAS LAB(共創パートナー) Ritsumori × Water-Centric Cities in Action
8 本校 中学サイテック部 循環型社会への挑戦
-ピエクレックス×立命館守山のサステナブルな実践
9 本校 片桐渚紗さん(高校3年) 「捨てられる魚」を「地域の価値」へ
~未利用魚の商品開発共創プロジェクト~
10 株式会社堀場アドバンスドテクノ サステナビリティ活動紹介
11 株式会社ピエクレックス 繊維資源循環の実現に向けたP-FACTSと
Blue Earth Allianceの活動
12 ヤンマーホールディングス株式会社 ヤンマーの脱炭素への挑戦(フィリピンの水田における
新しい水管理技術によるメタン削減)
13 ヤンマーコーポレーション株式会社(ヤンマーサンセットマリーナ) サーキュラーエコノミーの取り組み
14 山岡記念財団 財団の活動紹介

ポスターセッション司会の島津さん

ドイツ総領事館メラニー・ザクシンガーさんのご挨拶

ドイツの食べ物など軽食や飲み物も振る舞われ、会場は終始和やかな雰囲気に包まれました。
そして何より価値があったのは、第一線で活躍する社会人と中高生が軽食を囲みながら語り合う空間そのものでした。肩書きを超えたフラットな対話が生まれ、闊達な議論が交わされる貴重な機会となりました。

生徒たちの声
フォーラム後、参加した生徒たちからは数多くの振り返りが寄せられました。ここではその一部をご紹介します。
「藻は今まであってもなくても同じ、無い方が良いと思っていたけれど、藻の役割と大切さを知りマイナスなイメージを持つのはやめようと思った。」
「問題が起きたときに視点を変えてみるということは問題解決の大きな糸口になるのだなとこのフォーラムを通して実感しました。駆除を収穫に視点を変えることで、一見異なるように見えて本質の部分では同じで、このような発想が大切なのだとわかりました。」
「4月から何度も話し合いを重ねてきて、初めは緊張してあまり意見を言えませんでした。ですが、企業の方々や先輩は何を言っても否定せず、受け入れてくれていました。恐れず、自分の考えや思いをぶつけることが大切なんだと学びました。」
「滋賀県民として琵琶湖のことを知っているつもりだったし、特に興味もなかったけれど、探究活動などでたくさん使われているフィールドであると気づくことができ、琵琶湖への意識が変化した。」
「京都府に住んでいて、正直なところ琵琶湖の水問題についてあまり知らず、どこか他人事であるように感じていた。それが今回このイベントに参加してみて琵琶湖の現状について知り、水環境を守ることの重要さに気付いた。同じ高校生や自分よりも年下の中学生たちが自分たちだけで高度な探究を進めていたことから、自分も何か始めたいと思うようになった。」
「様々なお話や美味しいケータリングもいただけて、本当に幸せな時間でした。とても貴重な経験をさせていただき感謝します。」
「とにかく参加生徒が大人とたくさん交流していたのが本当に良かった。このような機会を通してでしか触れ合えない『大人』と『高校生』が交流するということは、本当に貴重だと思った。運営できてよかったです!」
自然科学の新しい発見から、コミュニケーションの難しさと喜び、そして「自分にもできることがある」という気づきまで――生徒たちはそれぞれの立場で、多くの学びと刺激を持ち帰ってくれたようです。

このフォーラムを通じて得られたつながりや気づきを、生徒たちが今後の探究活動やそれぞれの挑戦へとつなげてくれることを期待しています。ご登壇・ご協力いただいたすべての団体・企業の皆様、そして企画から運営まで支えてくださった山岡記念財団の皆様に、心より御礼申し上げます。

中学サイテック部の発表