高校FT 第5回朝日新聞連携講座を行いました

2021.12.13

 12月8日(水)に高校2年生FTコースの生徒に、第5回朝日新聞連携講座を行いました。
 今回は「ニューヨークの事前学習に、1年を締めくくるご講演をいただきたい」と本校から熱烈なラブコールを送り、実現していただきました。
 講師は、朝日新聞のオピニオン面の「多事奏論」でおなじみのテンガロンハットを被り、サングラスをしてアロハシャツを着て描かれている朝日新聞社の近藤康太郎編集委員(天草支局長)です。
 最近では「アロハで猟師してみました」の連載を再開。『三行で撃つ<善く、生きる>ための文章術』と言った著書も執筆された新聞記者では異色の方です。近藤さんにオファーしたのは、最初のきっかけはこの風貌でしたが、風貌とは関係なく、キレのある記事にひかれ、調べていくうちに同時多発テロの発生時に現場にいたことがわかり、依頼させていただきました。
 講義にはテンガロンハットに、サングラス、アロハシャツで登場。新聞から飛び出たそのままの近藤さんで来てくれました。1時間半の講演では映像が見えるような言葉や、元気の出るような言葉をたくさんもらいました。
「(ニューヨーク同時多発テロの時)すぐ近くに住んでいて、自転車で現場に向かった。着いた時に2機目が激突。その時の音は空が引き裂かれるような音、青い空が引き裂かれるような音だった」
「誰も崩れてくるとは思っていなかった。崩れた時、赤ん坊の乗ったベビーカーを乗り越えてでも逃げる人をみた。自分もありえない速さでチャイナタウンまで逃げた」
「働く時間が面白いと人生は面白い。面白いと思って生きている人は人の邪魔をしない。ハッピーなやつが一人でも増えると平和になる。面白さの発見は自分しかできないからな。」
「勉強しているやつが人に優しくなれる。疑問を持つことのできる人は人に優しい。自分なんか特別な存在じゃないってわかっているから、人に優しくなれるんだ」
 終了後も生徒が近藤さんを囲んで、話をしていました。講演後も、近藤節が炸裂し、生徒たちもその魅力に引き込まれていました。
 FTコースは大学入試に向けての勉強が多く、近藤さんから頂いた言葉は心に刺さったのではないでしょうか。今年1年を締めくくり、いよいよ次の段階にこの講座も進みます。今後の朝日新聞連携講座にもご注目ください。

<生徒の感想>
 大変面白く、興味深いお話をしていただきありがとうございました。私がこのまま生きていたとしたら経験しないであろうアメリカでのクラブのお話や、カモのお話。人生ってこんなにたくさんのことができるんだ、と率直にそう思いました。今私は「受験勉強」を日々していますが、正直言って面白くない。けれど大学ではいろんな人がいていろんなことが学べる、そんなところに行きたいから今は我慢だ、そう思ってやってきました。しかし、近藤さんのお話を聞いて間違っていたことに気がつきました。人生面白くない時間を作ってしまっているのは自分。そしてそれはもったいない。今を、今やっていることを自分が楽しい、面白いと思えばいいだけだ、と。私の人生はまだまだ続き(と信じています) ますが、「面白い」人生に自分でできるように日々学んで過ごしていきたいと思います。ありがとうございました。

 講演会を通して、ありきたりな生活ではなく刺激のある生活を送ってこられたのだと感じ、私も自分のしたいことができる未来を目指したいなと思いました。まず、朝日新聞に掲載されていた写真と同じ格好で立守にいらっしゃったところから予想外だったのですが、アメリカでの話や猟師である話、学生の頃の話、会社に入った時の話など、全ての話で近藤さんだから感じられることがあったと思いました。例えばアメリカの話では、音楽に興味があって各地域のナイトクラブ?を巡った結果、アメリカの文化を知ったし体験できたから、私達がニューヨークへ行くなら観光名所よりも現地の生活が分かる所へ行って欲しいとのことでしたが、中々現地の人たちに混じっていく勇気がある人はいないと思うので、その勇気がある近藤さんだからこそできるアドバイスだと感じます。今はそう思うけれど、後々「近藤さんだから」を「私にも」にできるよう、自分の人生を自分で豊かにしていきたいと思います。 また、私はまだ近藤さんのおっしゃる勉強ができていないです。勉強をしたら結果を求めてしまうし、今の勉強の目的は来年の大学受験に向けてが大きいです。この受験が一区切りつくまで勉強の本質を見抜くことは出来ないかもしれませんが、今は今の勉強を楽しんで、高校卒業後、また大学卒業後まで勉強を続けることで、近藤さんが今お持ちになる結論を導き出す過程を体験したいです。 最後になりますが、私たちに貴重な機会をくださってありがとうございました!