高大院連携講座 サイエンスAPⅠ「異分野異世代セミナー」発表会

2021.12.24

 サイエンスAPⅠでの高大院連携活動の一環として、週1回立命館大学びわこ草津キャンパス(BKC)にて、さまざまな取り組みを行ってきました。今回は、11月から企業とコラボし企業の課題を解決していくという内容の大学院の授業に、大学院生と同じ条件で参加した「異分野異世代セミナー」での生徒たちの発表会を報告します。
 企業から与えられた課題は、ある企業の従業員の健康診断とアンケートの結果から、その企業の健康経営のアイデアを提案するというものです。

 A班は健康状態を改善したいという意欲はあるが,行動に移せていない従業員の現状に着目し、エレベータの活用や交通手当の支給に工夫する政策の提案を行いました。
 B班は自覚症状が大きい肩こりとLDLコレステロールの相関が高いことに注目し、食事改善の提言とともに眼精疲労解消などのストレッチの推奨や、運動会の実施をきっかけとしたスポーツサークルづくりから、企業の一体感の醸成につなげる提起をしました。
 C班はシンプルで,長期間、それも勤務時間内にできることをうたい文句に、昼食前にガムをかむことによって、満腹中枢を刺激し、代謝を向上させ、LDLコレステロールを低下させることで,健康の向上を図る案を提出しました。
 D班はガーミンコネクトというアプリを活用して運動習慣による効果を引き出し、その得点を現金で還元するという提案を行いました。
 E班は血管系の病気に注目し、ロカボ商品を企業の売店におき、従業員の糖質制限を行うとともに、その企業の試作品を割安に提供するなどの連携を行うなどの提起をしました。
 F班は血圧、血糖、LDLコレステロールの改善に役立つスムージーを格安で提供する案を出しました。大学院生のチームはロジスティック回帰分析という高度な分析手法を用いて、睡眠時間不足と朝食抜きの実態に注目し、昼寝・瞑想・休憩スペースづくりの案を具体的な予算も含めて提案しました。

 大学院生の提案は分析手法から提案の詳細に至るまでさすが、と思わせる内容でしたが、高校生たちの提案もすぐにでも取り組める内容や、企業側からも問題意識としてあったものや、もっと聞いてみたい、など概ね高い評価をいただきました。この学びを今後に活かしてほしいです。