高3 BKCでのサイエンスAP 「理工学部・AIOLでのミニレクチャー」を実施
2024.6.24
高校3年生GLsコース(理系41名)を対象としたサイエンスAPI・II授業は、本校の中高大院連携を担う特色ある講座の一つです。
サイエンスAPIでは、主に理系学部の多い立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC)の大学施設を見学し、さらに5学部(理工、情報理工、生命科学、薬学、スポーツ健康科学)の研究室と生徒が直接連携することで、大学での学びを先行して取り入れることを目指しています。5月9日より、4学部の研究室による研究紹介のミニレクチャーがスタートしました。この取り組みでは、各学部の教授や大学院生から、各研究室の特色や研究内容について講演していただきました。
第1回目は理工学部のAIOL(All In One Laboratory BKCのものづくり拠点)で、理工学部の金山先生によるミニレクチャーとワークショップ、AIOLの施設見学を実施しました。
ミニレクチャーでは、「ポスターで研究の考え方を説明するには」と題し、ポスターの「タイトル」「背景」「研究目的」「研究手段」「研究結果」「考察」「まとめ」の各項目のつながりについてお話ししてくださいました。まず、「研究テーマ」と「研究目的」と「まとめ」は一貫していることが重要で、研究テーマは最初に決めるが、研究タイトルは最後に決めるものであること。「背景」では社会の問題やニーズを把握し、過去の先人がそれらの課題をどのように解決してきたかを調査し、何が課題として残っているのかを探ること。そして、課題やそれを解決するアイデアを「研究目的」とすることなど、前提となる説明がありました。
その後、「おいしいカレーを作りたい」という「研究テーマ」を例に、研究の進め方を解説してくださいました。通常は「研究テーマ」から「研究方法」を考えがちですが、「考察」から逆算して考える『バックキャスト法』で具体的に説明していただきました。この手法により、実験の内容を見通しやすくなり、研究手法が目的と合致するか確認しやすくなります。生徒にとって、これからの課題研究を進める上で大いに参考になったと思います。
ワークショップでは、「バックキャスト法」を使って自分たちの身近な課題を解決する研究の進め方についてグループで議論し、発表を行いました。なれない課題でしたが、金山先生や学生ファシリテーターのアドバイスを受けながら発表までまとめることができました。
AIOLの施設見学では、3Dプリンター、レーザー加工機、デジタル刺繍ミシンなどが実際に稼働している様子を熱心に見学しました。また、これらの機器が守山キャンパスにもあることを知り、生徒たちのものづくりへのモチベーションが向上した様子が見受けられました。