今あるべき、
学校教育の姿を考える

コロナウイルスのインパクトは、教育現場の姿を変えました。そこで、我々は改めて「学校とは何だ?」という根源的な問いについて考えました。

「人間が集まることでよくなること、楽しいこと」と「集まらなくても個別にできること」をあぶりだし、本当に生徒一人ひとりの成長にフォーカスしたオンライン×オンキャンパスのハイブリッドな次世代型の学校を創造することはできないだろうか。大げさに言えば「明治の学制」「戦後教育改革」に続く学校の再定義が我々の現在の目標です。

ICT先進校として、
これからのICTを考える

本校では政府の「GIGAスクール構想」に先駆けて、2014年からタブレット端末(iPad)を導入し、いち早くICT化を推進してきました。現在、全生徒が正課内外に活用し、保護者連絡等も原則ペーパレスになっています。この間の緊急事態宣言への対応としても、休校期間中にはオンライン遠隔授業としてZOOMやロイロノートを活用した双方向型在宅授業やClassi、スタディアプリ等の学習アプリを使用した在宅学習を行いました。

個別最適化学習への挑戦

それは、つまり個別最適化学習への最初の挑戦にほかなりません。教員が教壇にたち、全員に同じ説明を行い、同じ課題をだす教育スタイルでは、理解度の異なる生徒個々の能力を最大限に伸ばすことはできません。

そこで、本校が今回導入する学習アプリは、個別最適化学習を強化し、全員が同じ課題を行うのではなく、生徒個々の理解度や習熟度にあわせた課題が提供され、生徒は個々のペースにあわせ課題をこなしていきます。そこでは、教員はそのペースメーカーとして生徒をフォローし、生徒に寄り添い引き上げる役割を担います。

学校でしかできないことを
学校で取り組む

しかし、集団だからこそできることもあります。生徒が一同に会することで、個々の進度を知り刺激しあいます。また、ディスカッションやプレゼンテーションを通して自分の意見を他人に発信したり、他人の意見を取り込み、協力して課題を解決していく力を育みます。

授業で使うプリントの多くはiPadに配信されます。プリントへの書き込みもApple Pencilで簡単に行えます。また一部の参考書はすでに電子化されたものを使用。テストはOn Campusで行いますが、小テストなどではすでに採点、返却までiPad で完結している授業もあります。

調査活動の結果報告、取りまとめなどそれぞれの取り組みの共有は顔を合わせてするのが一番。ロイロノートやClassiを用いて報告し共有することができます。写真などの共有も簡単です。探究活動は信頼関係を構築し、ともに刺激し合う大切な時間です。

2021年度よりAI学習教材を導入。自分にあった問題を探していた今までと比べ、AIが適切な問題を選んでくれ、苦手分野の対応などに取り組みやすくなります。取り組んだ時間や解説動画の試聴時間などで、各自の姿勢をAIが判断。それを活用し先生は指導の方向性を確認します。

台風などでの休校の際には、オンラインで授業が可能です。ZOOMを用いての集団のオンライン授業はグループでの教え合い、討議、議論を深めることに向いています。また、教室と違い座席がありませんので、生徒にとっては全員が一列目となり、授業に参加することができます。