高校 ベトナム人技能実習生に日本語を教えました

2022.7.12

高校3年生文系クラスの学校設定科目「国際協力」において、守山市在住のベトナム人技能実習生に来校いただき、「日本語を教えよう」という授業を実施しました。

各グループに1名の技能実習生をお招きし、まずは自己紹介からスタートしました。「なぜ日本で働こうと思ったのか」、「家族や仕事は?」など、まずは身近なところからお互いを知っていきます。

今回教えることになった日本語の文法は「やりもらい動詞」です。生徒は段階を追って順に教えられるよう、この日までに準備をしてきました。ゲームを使ったり、ぬいぐるみを持ってきたり、スライドを作ったり、寸劇をしたりと様々です。

・第1段階 あげる/くれる/もらう
・第2段階 Vてあげる/Vてくれる/Vてもらう
・第3段階 Vてくれて ありがとう
・第4段階 くれる、もらう、あげる  尊敬語・謙譲語・丁寧語
・第5段階 使役動詞 + てあげる/てくれる/てもらう

海外に行くことだけが「グローバル」な体験ではありません。身近なところにも異なる文化を持つ人たちが暮らしています。この学びを機に、多文化共生とは何なのか、自分たちはどうしていけばいいのかを考えるようになっていければと思います。
技能実習生の方々をはじめ、この活動にご協力いただいた皆さま、どうもありがとうございました。

【生徒の感想】
(前略)先生のお手本の授業の中で、会社の人に「~してくれませんか?」を使ってみようという場面で、一人の技能実習生が「お給料をもっと上げてくれませんか?」をいうお願いをしていた。他にも○○さんに日本で辛いと思ったことは何かと尋ねた時に、「日本とベトナムの文化や風習の違いがつらい」というふうにおっしゃっていた。それ以外のことは深く聞くのはやめておいたが、どの場面においても胸の奥で辛さを感じているのだなと思った。彼らの存在と彼らと交流して感じたことを身の回りの人に私が伝えていくことで、偏見や差別を少しでもなくしたいと思った。

(前略)私たちのグループに来てくれた□□さんは、日本に来た理由を家族の世話をするためです、と言い、私たちが行う日本語の授業ではメモ帳に手書きでメモをし、私たちが発した言葉を何回もまねて発音をしていた。そのような様子を見て一生懸命人やることのすごさを改めて感じた。私たちと背負っているものは違うし、家族のためなどとは言えないが、自分自身のために少し課題やテストに真摯に向き合って努力してみようかなと感じさせられた。

私が一番印象に残っているのは、△△さんが日本に来る前に日本語を勉強していた期間は6か月だけだったということです。私は小学4年生から英語の勉強を始めて、今は9年目になります。しかし、今すぐにアメリカへ飛び立てと言われても、現地の人と会話できるか不安です。(中略)私は高校生のうちに留学をしたいと思っていましたが、コロナのこともあり、なかなか踏み出せないまま高3になってしまい、結局行くことができませんでした。私は今になり、もっと早くから自分で調べておけば良かったと後悔していましたが、これからは思い立ったらすぐに行動に移してみようと思いました。