高2 立命館小学校との「演劇交流授業」を実施しました

2024.10.11

10月9日(水)、立命館小学校の4年生の児童120名と教員7名をお招きし、高校2年生の現代国語の授業内で交流授業を行いました。立命館小学校の児童が長岡京にある立命館中学校・高等学校以外の附属校を訪れるのは初めてのことで、教員も驚きを隠せないほどのインパクトがありました。期待と不安で胸をいっぱいにした120名の児童が中庭にあふれ、秋晴れの守山キャンパスを彩っていました。

授業のテーマ:「演劇的手法を用いた寓意小説の戯曲化・演劇化」

高校では、生徒が寓意小説として阿部公房の『鞄』『良識派』の2作品を学び、オリジナルの「寓意小説」を執筆しました。その後、各クラスから選りすぐりの7作品を戯曲化し、計28本の戯曲を立命館小学校にプレゼントしました。選考の際には「小学4年生が楽しく演じられそうな作品」「テーマについて議論を呼びそうな作品」を基準に、生徒自身が選びました。

小学校では、国語の授業内で教員が原作小説を読み聞かせし、作品のテーマについてそれぞれに考察しました。その後、プロの役者・演出家の方をゲストティーチャーとして招き、「自分たちの考えたテーマを表現するためには、どのような演技・演出が必要か」を模索しながら戯曲を演じ、一つの「映像作品」として制作してきました。

そして当日、原作者である高校生と演じ手である小学生が一堂に会し、作品の続きを共に制作するというコンセプトのもと、授業が展開されました。

はじめは、お互いに緊張した様子で様子をうかがっていた小学生と高校生。しかし、演出アドバイザーとして応援に来てくれた高校3年生のアイスブレイクゲームのおかげで、その緊張は一気にほぐれ、10分後には自分たちの作品を得意げに披露する小学生と、それをどう演出しようかと試行錯誤する高校生の姿が各教室に広がっていました。

完成した作品を鑑賞し合った後、小学生・高校生それぞれの代表が一日の感想と挨拶を全体の場で披露し、交流授業は無事に終了しました。最初の緊張が嘘のように、互いに両手を振って「さよなら」を口にしていました。

授業後は待ちに待ったランチタイム。清々しい天気の下、中庭の思い思いの場所に陣取り、楽しそうにお弁当を頬張る小学生の姿が、立命館守山にいつも以上のエネルギーを注いでくれました。先ほど別れたはずの高校生もその中に混じって、鬼ごっこをしたり、話の続きをしたりと、幸せな時間が流れていました。

「立命館」の名を冠する附属校同士、今後もこのような密な関わりが末永く続いていくことを願っています。