水から未来を描く ― DAS LABとともに考えた2050年の滋賀

2026.2.5

2025年1月24日(土)、立命館大学朱雀キャンパスにて、DAS LAB(トヨタ・コニック株式会社)の皆さんと本校生徒による「水探究ワークショップ」を実施しました。
本ワークショップでは、2050年に、びわ湖を含む滋賀県の環境がどうなっていてほしいかをテーマに、企業の第一線で活躍されている方々と高校生が、立場や世代を越えて協働的に思考しました。
参加したのは、DAS LABの神野恭光さん(トヨタ・コニック株式会社)をはじめ、芳賀健さん、井戸正和さん(電通)などの皆さんです。生徒たちは専門家との対話を通して、「正解を探す」のではなく、「理想を描く」ことから探究をスタートさせました。


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テーマは「藻」と「水上交通」
今回のワークショップで設定されたメインテーマは、「藻」と「水上交通」の二つです。
特に「藻」を切り口とした探究では、私たちが普段無意識に前提としている人間中心の社会から一歩離れ、ウォーターセントリック(水を中心に世界を見る)という視点に挑戦しました。
「人にとって便利か」ではなく、
「水にとって、びわ湖にとって、どんな社会が心地よいのか」。
その問いに向き合う中で、生徒たちは「現実的かどうか」「今すぐ実現できるかどうか」に縛られることなく、あえて“無理かもしれない理想”を自由に語り合いました。
「人が無理だと言ってしまうところから、あえて始める探究があってもいい」——。
そんな柔軟な姿勢が場に共有されることで、生徒たちは次第に生き生きと、自分自身の言葉で未来の姿を描いていきました。


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思考を、伝わるかたちへ
ワークショップの中で言語化された「私たちが目指したい社会」は、今後、DAS LABの皆さんと協働しながら、メディアアート(アートサイエンス)の手法を用いて、人に伝わる表現へと昇華していきます。
完成した成果は、2026年4月に彦根で開催予定の「滋賀 FUTURE THINKING WEEK」にて、共同で発表する予定です。
水を中心に世界を見つめ直すこと。未来を「予測する」のではなく、「選び取る」こと。
この探究は、生徒にとって環境問題を学ぶ時間であると同時に、これからの社会のつくり手として考えるための第一歩となりました。


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国内外へと広がる学びの輪
本取り組みは、モロッコのアル・アッシーマ校およびムハンマド・ベンアブダッラー学園の高校教員にも見学していただきました。
https://www.mrc.ritsumei.ac.jp/2026/02/04/post-241678/

また、1月24日のワークショップに至るまでには、約半年間にわたる事前の探究活動があります。生徒たちは地元河川の水質調査を行うとともに、

琵琶湖博物館や、滋賀県の小学生が参加する学習船「うみのこ」を建造した杢兵衛造船所へのインタビューを実施しました。これらの調査・取材内容を整理し、DAS LABの皆さんに向けて発表するなど、段階的に学びを深めてきました。

さらに、こうした半年間にわたるTANKYUの取り組みは国内にとどまらず、海外へも広がっています。モロッコのアル・アッシーマ校およびムハンマド・ベンアブダッラー学園の生徒の皆さんにも立命館守山の手法を用いて「水」という共通のテーマでTANKYUされました。1月17日にはZOOMを活用したTANKYU成果報告会を実施し、互いの学びや視点を共有しました。

TANKYUのTのポーズ

日本内外の多様な人々との関わりを通して、生徒たちの探究は、教室の外へ、そして世界へと広がり続けています。