「京都新聞」7月22日付朝刊は次のように報じました。

第20回世界湖沼会議が21日、オーストラリアのブリスベンで開幕した。オープニングを飾ったユースセッションには、各国の参加者に交じって滋賀県の若者も出席し、琵琶湖の現状や保全再生に向けた活動を英語で発表。国連記念日「世界湖沼の日」(8月27日)が制定されて気運が高まる中、継続的な行動や互いのつながりを誓い合った。〔中略〕県派遣の立命館守山高2年の中川瑛太さん(16)は琵琶湖に生育するヨシの水質浄化などの役割〔中略〕をまとめたポスターを事前に作成し、来場者に説明した。

7月29日、「世界湖沼の日プレ・フォーラム」(滋賀経済同友会主催)は、世界湖沼会議での成果を受ける形で本校を会場に開催され、企業経営者をはじめとした経済同友会会員約50名が来校、本校生徒・関係者約40名とあわせて盛会となりました(「プレ」としているのは、世界湖沼の日のイベントに先立って開催されることによります)。

今回のフォーラムは、前半は滋賀経済同友会による第2回「MLGsと私たち」部会として、後半は本校生徒が運営する企画として2部構成で実施されました。

前半の「MLGsと私たち」部会では、滋賀県を拠点に環境保全に取り組む企業の活動紹介とともに、ブリスベンで開催された第20回世界湖沼会議ユースセッションに参加した高校生による活動報告がありました。

本校の中川瑛太さん(高2)は、地元彦根市の「シティプロモーション戦略推進委員会」への参加や、枯れたヨシ狩りや河川の清掃等、環境保全活動に取り組んできた実績をふまえ、滋賀県の高校生代表として世界湖沼会議に参加しました。中川さんは、「世界中から、研究者だけでなく同じ思いを持った人々が一堂に会し、立場を越えて話し合う貴重な体験ができました。知り合ったクイーンズランドの方とは、近々エコツーリズムについてオンラインで話し合う約束もしています。若者は『未来を変える』と言われますが、未来を待つのではなく、『今』を変えるチェンジメーカーだ、との意見に刺激を受けました」と力強く語っていました。

 

後半は、カフェテリアに場所を移し、本校生徒の進行による異世代交流会が実施されました。生徒実行委員は、井上栞那さん、門田悠希さん、竹内友凜乃さん、細井琴葉さん(全員高1)の4名です。企画の内容から運営までこの4名が中心となり、「MLGsと私たち」部会の皆様のサポートにより異世代交流が実現しました。

今回の交流会では、お茶でも飲みながら楽しい雰囲気にしたいとの生徒の発案を受け、「MLGsと私たち」部会責任者である、たねやグループ営業部の小玉様から「どらやき」「ハート型チョコレート」をご提供いただきました。

交流会には、特別ゲストとして本校卒業生(現在大学生)が参加し、高校時代に取り組んだ活動を紹介してくれました。

高校時代から琵琶湖をフィールドにマイクロプラスチック問題の研究・活動を行ってきた君付茉優さん(国際基督教大学3回生)によるプレゼンと高校時代に製作した「MLGsカルタ(1)」の実演、昨年度高校3年時に模擬起業コンテストに参加し、琵琶湖の湖魚を再利用したふりかけを商品化した山田健太郎さん(慶應義塾大学1回生)、玉井芳果さん(立命館大学1回生)によるプレゼンと商品紹介が行われました(2)。なお、当時の商品は「琵琶湖ふりかけ」として継続販売中です(3)。

異世代交流会では、ふだん関わることのない、企業経営者や会社員、大学教員等、様々な立場の方と高校生が琵琶湖の環境保全をテーマに語り合うという画期的な機会となりました。今回、フォーラムを開催いただいた滋賀経済同友会の皆様には、この場をお借りして御礼申し上げます。

 

本校は、「アイデアだけでなく、実際にやってみる」探究学習(学びの社会実装化)を教育の柱に据えています。その意味でも、高校生のみなさんには、「『今』を変えるチェンジメーカー」としての学びを期待しています。

 

注釈

(1) 「立命館×SDGs」サイト https://www.ritsumei.ac.jp/sdgs/activities/detail/?id=249

(2) 「立命館守山中学校・高等学校」サイト https://www.mrc.ritsumei.ac.jp/2024/10/11/post-138066/

(3) 「佃煮の伊吹」オンラインショップサイト https://tsukudani-ibuki.co.jp/shop/180/