高校 ベトナム・アジアスタディプログラム 前編

2019.12.18

 高校1年生17名がアジアを学ぶプログラムでベトナムでの学びを深めています。多面的に日本とベトナムの関係や、ベトナム戦争の傷跡などから平和について考えます。

 生徒達の第一の訪問地はフエ。フエ中央病院では、医療に携わる方々の仕事観を伺い、とくに将来医療関係に進みたい生徒は刺激を受けたようです。ベトナムの医療が日本の医療に学びたいのは、高齢者医療やケアの在り方だといったお話を伺い、高齢化先進国としての日本の立場にも気づくことができました。午後からはホーチミン氏も卒業したという名門コックホック高校を訪問すると様々なパフォーマンスで歓迎を受けました。全員で練習していたソーラン節、ふるさと合唱、立守ダンスなどを披露し、英語授業でのディスカッション、学校ツアーなど、盛りだくさんの交流でした。実際に対面して感じたコックホック生の交流への意気込みや英語力や思考力の高さに、生徒たちは大いに刺激を受けたようです。

 翌日の訪問地はホーチミンです。イオンモールとエースコックベトナム、現地に進出する日系企業を見るからこそ感じることのできる日本とベトナムの違いを学びました。エースコックでは即席麺を通した社会貢献を目指されているお話を伺い、商品がベトナムで愛される理由が垣間見られました。
 次に、GO VAP地区の子供福祉施設を訪問しました。日本から持参した寄付金で現地購入したお米、ミルクなどを贈呈し、子供たちとの交流を行いました。初めのうちは緊張していた立守生たちも、子供たちが駆け寄ってくるとすぐに打ち解けあい、日本のおもちゃを使いながら一緒に遊び、最後は汗だくになりながら交流しました。
 最後に、グエン・ドク氏とお食事を共にし、ご講演を伺いました。戦争の被害はずっと続いていて、ドクさんと同じような被害者の生活状況はとても苦しいこと、また戦争は二度と起こしてはならないこと、そしてそのためにはまずは勉強して、みんなが社会の役に立つような生き方を考えること、どのようなことがあっても日常で暴力に訴えないことだ、といったお話しは、皆の心に響いたようです。続く質疑応答も白熱し、たくさんの質問に応えてお話を聞かせて下さいました。

 多くの学びの機会を頂きそのことに感謝しながら、ドクさんがおっしゃっていた「社会貢献のための学び」を広げていきたいと思います。