歴史を切り拓く激闘
─男子ソフトテニス部インターハイ観戦記─
8月1日朝、私は長崎市のかきどまり庭球場にいました。2年連続4回目のインターハイ団体戦出場を果たした立命館守山高校男子ソフトテニス部を応援するためです。灼熱の日差しが照りつける庭球場では、今まさに団体戦が始まろうとしています。長崎市柿泊町は東シナ海を臨む海岸沿いにある町ですが、会場は山の中にあり、潮風を感じられなかったのが少々残念でした。
今回、男子ソフトテニス部のインターハイ応援に参加し、私は心から感銘を受けました。
第一に、新たな歴史を切り開いたことです。団体戦で全国ベスト16、個人戦でも村井(晋)・福井組が全国ベスト16との結果は、創部史上最高の結果であり、目標に掲げる全国ベスト8に最も近づく成果でした。
ソフトテニスのファンサイトも、「そしてもうひとつ個人的に健闘が目立ったのは立命館守山 (滋賀)ね。来年に地元開催の国スポを控え、近畿地区でこれまでアタマひとつ遅れた存在から着実に成長し、どこにとっても侮れない存在と化してきてるわ。今、滋賀が熱いわよ。(1)」と高く評価しています。
第二に、持てる力をすべて出し切った激闘であったことです。特に、ベスト16を賭けた茨城県霞ヶ浦戦(2回戦)は最高に「しびれる」ゲームでした。
北村・竹田組が4-2で第1試合を取ると、第2試合の相手は個人戦準優勝の強敵にもかかわらず、小山・中野組が互角の戦いを展開。フルセットまでねばった大接戦の末、3-4で惜敗となりました。第3試合は、個人戦ベスト16の村井(晋)・福井組が4-2で勝利し、創部史上初のベスト16に進出しました。2時間を越える激闘を制した瞬間、会場を覆い尽くした声援は最高潮に達しました。
第三に、出場選手をはじめ、部員、マネージャー、卒業生、保護者、トレーナー、コーチ、監督・顧問が一体となった大応援の素晴らしさです。個人戦を含めると炎天下で3日間に渡る戦いです。関係者全員、かなりの疲れがあったと思いますが、全力でプレーする出場選手と、リズム良く声を出し続ける応援団が一体となって、最後まであきらめずに挑戦するエネルギーにあふれていました。ベスト8をかけた試合が終了した瞬間、目標達成まであと一歩の地点まで到達した選手・部員たちの表情はキラキラと輝いて見えました。
会場を後にし、長崎空港で大阪行きの便を待つ間、応援に来られていた選手のご両親からご挨拶をいただきました。「インターハイの後も、3年生は大学のオープンキャンパスに参加したり、国スポ予選があったりと、それぞれ忙しいようです」とのお話からは、部員たちが学習・進路と競技を両立し、充実した日々を過ごしていることが覗えました。
なお、その後の国スポ予選では、3年生の小山・中野・村井(晋)が滋賀県代表として出場し、近畿地区で3位入賞、9月の佐賀国スポ出場を決めています。滋賀県がソフトテニス少年男子の部で近畿地区を突破し、本戦出場するのは18年ぶりとのことです。
次は彼らが滋賀県の歴史を塗り替えてくれることを期待しています。
(1) ブログ「ソフトテニヌの王女様の小部屋」
https://princess-of-stn.blog.jp/archives/28892328.html