すべてが「1点差」の勝利でした。

5月24日、甲西高校戦(1-0)。お互いに決定機を作らせない拮抗した展開の中、ロングスローのこぼれ球からロングシュートが相手GKの頭上を越え、決勝点をもぎ取りました。試合終了5分前の出来事でした。

6月1日、彦根総合高校戦(3-3、延長1-0)。3点ビハインドという苦しい展開が続き、応援していた誰もが「もうダメか」と思う中、後半残り10分から起死回生の3連続得点。さらに、延長戦で決めた虎の子の1点を守り抜き、大逆転勝利を挙げました。

6月5日、準決勝、水口高校戦(0-0、延長0-0、PK5-4)。お互いに隙を見せない堅守により、時間だけが経過する緊迫感の中、延長戦でも決着がつかずPK戦に。両校とも4人目までキックを成功させましたが、5人目で本校キーパーが見事にセーブし、劇的勝利を収めました。

6月7日、決勝、近江高校戦(3-2)。相手は、昨年度の夏インターハイ予選、新人戦と続けて決勝で敗れている近江高校。「三度目の正直」です。序盤から相手に主導権を握られ1点を失いますが、本校チームも決して負けていません。時間の経過とともに動きが良くなり、セットプレーからゴールを決め、前半を1-1で折り返します。後半はシーソーゲームとなりましたが、精度の高い、芸術的とも言えるミドルシュートとループシュートが見事に決まりました。応援する誰もが「いつもより長く」感じたであろう、5分のアディショナルタイムを耐え、1点差を守り抜きました。

ゲーム終了のホイッスルが鳴り響いた瞬間、ピッチでがんばり抜いた選手達、声をからして全力で応援した部員達、監督・コーチ陣、えんじ色で埋め尽くされた応援席、立命館守山の勝利を願って布引グリーンスタジアムに集結したすべての関係者が喜びと感動で一体となりました。

昨年度、滋賀県決勝で敗れはしたものの、「歴史の扉」のノブに手をかけてから1年。創部20年目にして、ついに「扉」をこじ開けることができました。現在の選手、保護者、監督・顧問・コーチ・スタッフはもちろんのこと、歴代の選手・部員、保護者、顧問、すべての関係者による20年間の歴史のリレーがつないでくれた出来事でした。

 

先日、守山市長への表敬訪問に伺った際、サッカー部主将の高校3年中村輔(たすく)さんは、次のように語っていました。

僕たちのチームは、「相手に走り負けない」ことと「声を出す」ことを全員が意識して、それを徹底してきました。その結果、準決勝・決勝では、主力がケガで出られない分、リザーブメンバーががんばってくれて、最後まで戦い抜くことができました。
このように、僕たちは粘り強い戦いができるチームに成長してきているので、全国の強豪校を相手に全力で挑みます。
今年のシーズン目標として、大会の規模に限らず出場するすべての大会で優勝しに行くことを掲げたので、やっぱり滋賀県代表として出るからには全国優勝をめざします。

「1点差」の軌跡は、「最後まで戦い抜く」強い意思を持ったチームであることの証(あかし)です。 この夏の熱い戦いにご注目下さい。

 

※なお、今年のインターハイでは、サッカー部に加えて、男女硬式テニス部がそれぞれ団体戦・シングルスの4部門に、男子ソフトテニス部3チームが個人戦ダブルスに出場します。皆様の応援をよろしくお願いいたします。

 

注釈

(1) 優勝に至るサッカー部の試合経過は、本校サイトの下記ページをご参照下さい。
https://www.mrc.ritsumei.ac.jp/2025/06/12/post-195715/

(2) 男女硬式テニス部、男子ソフトテニス部の情報は、下記ページをご参照下さい。
・女子硬式テニス部
https://www.mrc.ritsumei.ac.jp/2025/06/13/post-196077/
・男子硬式テニス部
https://www.mrc.ritsumei.ac.jp/2025/06/13/post-195351/
・男子ソフトテニス部
https://www.mrc.ritsumei.ac.jp/2025/06/10/post-194499/